セックスの最中だった

調教済みかな

尻で尻の形がよくて欲望をどうしてそんなにまで
蟻踏みて白き足ゆく苔の道大岩に白百合ほのと見えてをり思いつくまま書いたけど、せっかくやからあんたも詠んだら。と紀代子は言いながら、バッグからアイスピックを取り出し、句作に夢中の飾磨の背後から首筋をぶすっと突き刺した。飾磨はアイスピックの刺さったままの首をよじり、きょとんした顔を向けた。紀代子はもう一本のアイスピックを、背後からどんと胸を貫くように刺した。と唸って、飾磨はふらっと立ち上がったが、のぞきカラクリのばたばたと動く絵のように山道から下の杉木立にゆっくり転げ落ちる。

亀頭の半ばまであっさり受け入れてしまったので
飾磨は地面を縦横に這う木の根と雑草のあたりで海老のように体を縮めたり伸ばしたりしていたが、やがてびくびと痙攣して動きが止んだ。紀代子は、飾磨の体のあるところまで樹林地の傾斜を用心しつつ下りた。ペタ靴を履いてきてよかったと思った。飾磨はゴム人形のようにころがっていた。紀代子は飾磨の頭を足で小突いた首がぐらっとゆれた。息絶えていた。人声が山道の上からしたので、紀代子は樹陰に身をひそめた。

セックスの臭いをブンブンさせてよ

グリーン地のワンピースが樹林の緑にまぎれた。二人づれの中年の女性が行きすぎたあたりに静寂がもどった。紀代子は飾磨の首と背中からアイスピックを引き抜いた。血が吹き出るのではと身構えていたが、血はほとんど出なかった。紀代子はそのアイスピックを、敷いていた新聞紙に包み込み、バッグに押し込んだ。

オマンコしてやらんぞローションにまみれた指を凶器のアイスピックは関酉空港から洲本港に向かう高速船から新聞紙にくるんだままそっと海に棄てた。関西空港と洲本港を四十八分で結ぶ洲本パールラインは利用者が少ないことから紀代子が乗った翌年、二00七年四月に休航となった。滝尻から路線バスで紀伊田辺に戻った紀代子は、特急くろしお号に乗り、日根野で乗り換えて十五時十八分に関西空港着。そこで十五時五十分発の高速船に乗船し、洲本港に十六時三十八分に到着している。待ち合わせの洲本高速バスセンターに十七時午後五時。

乳首をつまんだ

前に着き、紀代子はガラス張りの待合室で須賀雄三を
待った。何かのはずみで捜査の手が及んでも、疑われないようアリバイを用意していた。熊野古道で昼間人を殺し、その夕刻、洲本温泉で汗を流すというようなことは、車を運転できず公共交通機関を使わざるを得ない紀代子には至難のことだ。実際、洲本高速バスセンターで待ち合わせ、雄三とともに午後五時過ぎにホテルの送迎バスに乗っている紀伊田辺駅発十三時三十五分の特急くろしおに乗り天王寺駅で乗り換えるか、新大阪駅まで同特急で行き、在来線に乗り換えても舞子駅に着くのは十六時三十八分、新大阪駅から新幹線ひかりで西明石駅に出、在来線の乗り換えて舞子駅に後戻りしたところで十六時四十六分着だそこから淡路島に渡る高速舞子のバス停まで五分は優にかかる。高速舞子から洲本高速バスセンターまで約一時間を要する。

オーガズムは

特急と在来線を効率的に乗り継ぎ、高速バスで洲本に出るという最短コースを取ったところで十八時午後六時。和歌山県の深日港から洲本港に渡る高速船があったが、明石海峡大橋の開通とともに一九九九年に姿を消して以来、和歌山から洲本に渡るというイメージが人々の脳裡から消えた。関酉空港-洲本港の高速船の存在を知っていても、空港利用者の乗り物という思い込みが盲点となっていた。実際、宍戸広宣は八月十八日の紀代子の到着時間を須賀雄三だけでなく、ホテルの従業員や送迎バスの運転手からも確認を得ていた。和歌山県警の捜査本部は飾磨の死亡推定日時を八月十八日としていたが、白骨化していたため一、二日のずれは誤差の範囲内であった。

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